2011年4月17日 原発問題と私たちの罪(ひねくれ者のための聖書講座25)

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2011年4月17日    原発問題と私たちの罪(ひねくれ者のための聖書講座25)

 地震や津波以上に恐ろしいのは原発です。日本人は忘れたころにやってくる巨大な地震や津波の被害に立ち向かい、うまく折り合いをつけながら、暮らしを守ってきたのです。しかし、原発の事故に関しては、人間の経験や能力の限界を超えていると思うのです。
 日本の表面積は地球の表面積の わずか0.07%にすぎません。その狭い国土の日本にどれくらい原発があるかご存じですか?なんと、全世界の原発の約13%が密集しているのです。日本がヒロシマ、ナガサキに2発の原爆を落とされた唯一の被爆国であることを考えると、まさにこの数字は狂気の沙汰です。原発の存在は、まさに事実上軍隊である自衛隊みたいなもので、本質においては、憲法の非核三原則に違犯していると考えています。
 日本は戦争に負けてから、とにかく焼け跡から復興を目指し、国民がこぞって遮二無二がんばってきたわけですが、その結果、嘘の民主主義、みせかけの平和、泡と消える経済の繁栄をもたらしました。物質的な豊かさの裏側で、人の心は病んでいき、自由の名のもとに放縦が進んでいます。原発に関わる自己矛盾の一例をあげれば、オール電化の普及があります。「原発なんかなくなれ」と言いながら、オール電化で調理していることには矛楯があるわけですが、こうした損益を含めた何もかもがゴチャ混ぜになった運命共同体であるニッポンに、私たちは生きているわけです。そして、戦後もっとも大きな国難である東日本の大震災に遭遇しています。私たちは今、何を見つめ、何に耳を傾け、何を考え、そして何を祈るべきなのでしょうか。もうもうと煙を上げ、海に汚水を垂れ流す原子炉の姿は、あたかも神の前に罪ある人間のようです。今日はそうした観点で、原発をめぐる人の罪の問題、あるいは、原発に象徴される人の罪の本質についてお話します。原発よりもいっそう恐ろしいもの、それは人間の罪です。
  
 4月12日、日本政府は、東京電力福島第1原発1~3号機の事故について、原子力施設事故の深刻度を示す国際評価尺度(INES)で、最も深刻な「レベル7」に相当すると発表しました。設計時の想定を遥かに越える規模の地震と津波によって、原子炉や使用済み核燃料プールの冷却機能が失われ、水素爆発などで大量の放射性物質や汚染された水が外部に放出される事態に陥っていることは、繰り返し報道されているので、皆さんご承知のとおりです。
 史上最悪の原発事故と言われた1986年のチェルノブイリ原発事故と同じレベルに並んだことになります。経済産業省原子力安全・保安院によると、放出量はチェルノブイリの約10分の1だそうですが、それなら何故「レベル7」なのかという別の疑問が湧いてきます。もっと何か重大なことを隠しているのではないかと思うのが普通です。私もわかる範囲で調べてみました。「レベル7」へ引き上げた主な判定基準は、事故発生後から大気中に放出された放射性物質の積算量によるものです。ヨウ素131換算で、原子力安全委員会は63万テラベクレル(テラは1兆)、保安院は37万テラベクレルとそれぞれ推計しています。ここでそれぞれに26万テラベクレルの差があるのも不思議ですが、とにかくもの凄い数字です。国際評価尺度では、放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上の場合は「レベル7」と定めているのです。とりあえず、これをはるかに超えていたのです。ただし、福島原発の事故では放射能汚染水を海に放出しており、それに含まれる放射性物質の量はこの計算において考慮されてはいません。これを計算に入れると最悪の上をいく可能性があります。今回の事故は判定基準の想定外だったのでしょう。
 一方では、ロシア国営原子力企業ロスアトムのキリエンコ社長は、13日に「日本政府の決定は理解しがたい。レベル5か6。放出された放射能もチェルノブイリ原発事故の10%以下だ」と述べたと言う報道もあります。原子力企業にしてみれば、この日本政府の決定は、反原発の動きを助長する迷惑このうえないのです。立場が異なれば、事実も歪んで見えます。いろいろな報道の整合性を見ながら、判断する必要があります。「大丈夫」を繰り返してきた政府が「レベル7」だと認めたわけですから、相当危険であることは間違いないです。
 では、福島原発の事故によって日本がどのような危機にさらされているのかを、チェルノブイリの場合と比較してみます。チェルノブイリでは、北半球全体で放射能が検出されました。この事故で原発職員や消防士31人が死亡、周辺住民ら数百万人が被ばくした。世界保健機関(WHO)によると、事故起因のがんで9000人が死亡。ウクライナでは、事故後に生まれた子どもが甲状腺がんを発症するなど被害は今も続いているのです。外国人が日本から逃げ出したり、観光をとりやめたりするのは、一概に過剰な反応とは言えません。
 損壊した原子炉をコンクリートで覆ってしまいました。原子炉から放射性物質が拡散するのを防ぐため、事故直後の半年間に突貫工事で建設されたものです。作業には旧ソ連全体から約60万人が動員されたのです。その姿から「石棺」と呼ばれるそうですが、この不気味な構造物は、この地でゆっくりと朽ち果てようとしているのです。放射能は人の手によって葬ることが出来ないのです。新たなシェルターを造る計画も資金不足などで大幅に遅れています。石棺の耐用年数は当初から30年といわれたが、コンクリートや鉄筋部分の腐食が進み、亀裂から放射性物質が外部に漏れ出しています。内部には約200トンの核燃料が残されているので、石棺が崩壊する事態となれば深刻なことになるわけで、チェルノブイリ事故は過去のものではなく、その被害は現在進行形で終わることがないのです。新しくシャルターを作ったとしてもその対応年数は100年。その後も放射能は消えません。実は福島原発でもチェルノブイリ原発と同様に石棺で閉じ込める案が浮上しているが、重大事故を起こした原子炉を完全に「封印」するには相当の困難が予想されています。 核分裂生成物は、長寿命の放射能のため、天然のウラン鉱石の放射能レベルまで下がるのにも10万年かかると言われています。途方もない時間で、計算自体が正しかったどうか確かめることも出来ません。人間が管理できる時間を超えているわけです。
 
 さて、福島第一原発の現状ですが、中央制御室付近では放射能が高く、作業が極めて危険な状況にあるようです。つまり、原発内でおこるあれこれのことを制御できないばかりか、制御しようと人が近づくことさえ許さない状態なのです。原子炉付近の数値はもう作業員は近づくことができないような数値に達していると思われます。 原子力発電所は、机上の計画は賢い専門家たちが極めて丁寧に行っています。さらに、何重にも安全対策を施したうえで稼働させているのです。しかし、元原発労働者の告発にあるように、実際に防護服を身につけて、点検、管理、稼動させるのは、全くの素人の労働者です。ここにもこの原発に関する問題の根深さの一因があります。こうした仕事は、実は社会の最下層の人たちが請け負っているのです。いわゆるヤクザと呼ばれる人たちが、電力会社のために労働者を探し、選抜し、契約することを請負っています。このことは、報道写真家の樋口健二という人が綿密な取材によって明らかにしていますので、単なる噂ではありません。日当は約3万円が相場です。ところが、ヤクザがそのうちの2万円をピンハネします。労働者の手に渡るのは差額の一万円。それでも、生活困窮者にとってはイイ話なわけです。こうして、原発の下請け労働者はいのちに関わる危険な作業とヤクザのピンハネという二重の差別に泣いているのです。常に7万人以上の人がが、全国9電力の発電所と54の原子炉で働いている。発電所は、技術職には自社の従業員を雇用しています。しかし、従業員の90%以上は、一時雇用の、十分な知識を持ち得なかった最下層の労働者なのです。 
 下請け労働者は、最も危険な仕事のために別に分けられる。原子炉の清掃やら、漏出が起きた原発で働くことを受け入れた労働者たちは、原発ジプシーとして知られるようになり、リストアップされるそうです。なぜ原発ジプシーかと言うと、原発から原発へと、病気になって死ぬまで、仕事を求めて回る放浪生活をするからです。政府は、一人の人間が一年に受けることが可能である放射線の量を50mSvと定めていますが、これ自体、大部分の国が定めている「5年間で100 mSv」という値を大きく超えているので問題があると言われています。電力会社はホームレスを雇用して、限界まで放射線を浴びさせ、いったん解雇し、ふたたび彼らを路上へ送り出します。そして、同じ労働者が、数日後、もしくは数ヵ月後、偽名でふたたび契約されているという、信じられないような現実が報告されています。

 樋口健二氏は、「ヒバク~放射能の恐怖~巨大原子力産業がマスコミをコントロールしている~と題して、2005年に大阪で講演をしています。その記録によると、彼はこう言っています。
「今は、どこも工場をぶっ壊してるのに、どうして原発が必要なんですか? 日本に原発なんかひとつもなくていいんです。今物を作っているのは中国や東南アジアですよ。あるいは、トヨタなんかみんなアメリカで作ってますよ。日本では物は作れません。何故作れないかというと、労働力が高いからですよね。人件費が安いところにみんな工場をもっていってるから電力なんて要らないんですよ。しかもこの国は地震大国なのにビルをバカバカ建ててるでしょう。
 ここ大阪もそうだけど、東京なんかひどいもんじゃないですか。ニューヨークのマンハッタン以上ですよ。これを建てたのにはね、理由があるんですよ。それは電気を使うためですよ。日本人は僕も含めてみんなバカなことやってますよね。だから、本当はもう電気は要らないんですよ。それよりも、労働者を殺すことをやめましょうと、今日は訴えに来ました。
 大阪でもたくさんの労働者が原発を渡り歩いています。本当にすさまじいもんです。僕の集めた資料だってすごいもんですよ。今日はちょっとしか持ってこなかったんですが、資料を見るとすさまじいことが分かりますよ。 原発は全国の労働者を必要としていますから。何百万という人間が原発には必要なんですから。この話をしないから、みんな原発はコンピュータで動いているという認識を持ってしまったんですよ。それはマスコミがそのように報じたから。僕に言わせると、いちばん悪かったのはジャーナリズムです。今日はジャーナリストの方はいらっしゃいませんか? なぜ、こんなことをしたんでしょう? 真実を伝えるのがジャーナリズムですよ。僕はその真実を伝えるために三十数年かかっています。
 日本のマスコミが伝えない理由は簡単なんですよ。日本のジャーナリズムは、NHKも含め全部、国や企業から金をもらっているんですよね。だから本当のことを報道できないんですよ。皆さんの視聴率の影響なんてわずかなもんですよ。みんな原発から金をもらってるんですよね。巨大原子力産業です。
 ところで、皆さん、原発をどのように思っておられましたか? 原発というのは電力会社がやっていると思っていたでしょう? 電力会社が電気をつくるのは当たり前だと思っていらっしゃるでしょう。
 ところが現実はそうじゃないんですよね。三井グループ、三菱グループ、住友グループ、この三大財閥が、原子力を根底から支えているんです。これじゃあ、かないませんよね。ジャーナリズムなんか簡単に抑えてこれたわけですよね。その上に東京原子力グループなど、日本には原子力グループが5つあって、日本の政治を根底から支えているんですからちょっとやそっとじゃかないませんよ。だから、30年経とうが、40年経とうが原子力が止まらなかったのはそういうことなんですよ。」
 いかがですか。多少割り引いて聴いたとしても、巨大な政財界の権力が、闇の組織と連動して原子力発電を支えてきたことがわかります。

さて、今後の最も心配されるのは、東静岡県御前崎市の海岸沿いに立つ浜岡原発のことです。その直下10~20キロには、100年から150年に一度、数千キロの広さではね返るプレートの境界面があるからです。前回ここで巨大地震が起きたのは1854年のことですから、いつ大きな地震が起こっても不思議ではありません。浜岡原発は首都圏から約200キロ圏内にあります。もし浜岡原発が炉心溶融を起こし大爆発した場合、首都圏上空をたった8時間で放射能が覆うまのです。チェルノブイリの例と重ねると、半径約300キロ圏内は 土壌汚染によって人の住めない地域になる可能性もあります。ちなみに、今回の事故のあった福島原発から首都圏までは約230キロ。すでに水道水や農作物、そして魚に被害が出ているのはご承知の通りだ。 研究者によると、もし今、東海地震が起これば、兵庫県南部地震の15倍の規模の地震になります。そして、発生が遅れれば遅れるほど、地震の規模は大きくなるという報告がなされています。いずれにしても、明るい見通しはありません。 三重県伊勢市の市長も浜岡原発をストップを申し入れています。昨日16日、津では浜岡原発の停止を求める集会が開かれたようです。当然のことだと思います。

 さて、ようやくメッセージの核心部に入りますが、冒頭に申し上げたように、この原子炉というのは私たち自身の姿です。もうどうしようもない、手のつけ様がないほどボロボロなのです。事故をおこさなければ、電気の力で「あれもできる」「これもできる」と、人は力やわざを誇るでしょう。そして、たとえ原子炉が安全稼動していたとしても、原発誘致を成功させた地域はコミュニティとしての健全さを失ってしまいます。これも事故が起こる起こらないに関わらず眼を向けねばならなかったもうひとつの問題です。私たちは、原子炉という肉体の中に罪という放射性物質をかかえています。さまざまな物や人間関係ややさしい環境に包まれているときはよいのです。しかし、そうした安全装置が壊れ、冷却してくれるものを失うと、周囲に危険な影響を与えています。私たちは本質的抱えている罪という問題の中に、あらゆる凶悪な犯罪の可能性を内包しているのです。コンクリートや鉄板という宗教で覆っても、罪は必ず漏れ出すのです私たちの罪がうずまく原子炉を覆うことが出来るのは、キリストの完全な贖いだけです。エゼキエル書13章を朗読します。そのままのメッセージがぴったり現在の状況に当てはまります。愚かさを上塗りするようなヒューマニズム、「がんばろう、ニッポン」「あなたは尊い、神さまに愛されています」ではどうにもなりません。キリスト教会も、この国と世界の行く末も、リンクしていると感じています。
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Commented by ワッフルだんな at 2011-04-20 11:38 x
まあ、一見ここまで反原発的に聞こえるメッセージもすごいです。
原発は罪の問題をはっきり見せてくれるので不謹慎ながらSaltさんが此処まで話すのを面白く聞かせていただきました。
能登原発での電力会社への暴力団からの請求書は30億円と言われています。
誘致に失敗した中部電力は大都市を抱えれませんから本当は持ちたくもない持つ必要もない原発ですが「お前だけ抜け駆けは赦されない」と
無理に作らされた所が砂浜の丘、だから昔から浜岡と呼ばれてきた。そこはいくら掘っても砂で硬い地盤が無い特殊な所で、賢い人は家など建てないから空いていた場所、
まさに愚かな人が建てた原発、福島でも制御棒が入った事自体が、結構ウルトラC級の技だったと言われている。浜岡は今でも年10cmスライドしていて地震で液状化したらと普通不安になるのですが、マニュアルには地震の時は災害と言う事にすれば良いと会議で平成19年にまとめられています。
流石に中部電力は浜岡原発の津波対策として、12メートル以上の高さの防波壁を設置する方針を明らかにしました。
Commented by 旦那2 at 2011-04-20 11:42 x
3つコメントあるのですが、エキサイトブログに載せられないキーワードがあるので載せられないとのことでした(なんだろ?)
しばらくお待ちください。
Commented by at 2011-04-20 15:42 x
金まみれの総本山の様に見える。
それは電力会社にとって「想定外の支払い」でもない。毎年、東電は原発推進の為の予算として200億円程みているからである。
三菱など財閥は岩崎弥太郎が彼らと契約した時から今の日本の現状はこの世の支配者にとって想定内なのです。
その想定を超える者は神しかイエスしかいないわけです。
鈍い私などはここまで来てしまった原発を通して、罪とはすさまじいと再確認させて頂いている所です。
全能の神は、それを今の私以上に(もちろんですが、、)知っていながら忍耐している。
Commented by at 2011-04-20 15:42 x
神が「義人はいない一人もいない」と言う時は、私が自分のガレージで探し物をする様にシャラットみて「無い」とはき捨てる様に言うのではなく
一人一人をここにいないか、それともこちらにいないだろうかと隅々まで細かくみてやっぱりいないと失意を持って語られたとも言える。
それは放射能の様に一見見えないけれど全ての物を汚染させていき、全ての人が誠のいのちで有る方から切り離された。
「すべての木を切り倒し、すべての川を汚し、すべての魚を取り尽くしてから、やっとあなたは気がつくことになる。お金は食べれないことに」
  -アメリカ先住民のことわざ を読むとき繁栄とか復興って何だろうかと思わされる。
今、金相場が凄い勢いで上がってます。たった一人の人が金の95%を所有しウランは100%持っているが愚かさもそこまで来ると甚だしいです。
イエスは「人は”キン”だけでいきるにあらず」と言わなかったし、生きる上で”ウラン”が必要とも言ってない。
今日食べるモノを与えて下さっている主に感謝、そして「いけることば」を与えて下さる神に感謝です。  
Commented by Salt at 2011-04-21 22:14 x
確かにあんまりないメッセージですね。

おっしゃるとおり、原発は罪のすさまじさを再認識させられます。

末端労働者の問題は本当に腹立たしい。人身売買や児童虐待と並ぶ罪の極みです。

by cozyedge | 2011-04-18 22:21 | message | Comments(5)

使徒の働きは今も続いています。


by cozyedge